おにぎりの歴史
おにぎりにのりが巻かれ、現在のような形になったのが江戸時代中期と言われています。当時、おにぎりは携行食として重宝され主に先巻きのしっとり派のおにぎりが主流でした。1970年代にコンビニエンスストアが日本にでき、後巻きのパリッと派が根付きました。当時のおにぎりはご飯をフィルムに入れたのりで巻いており、パリッとした食感を楽しめる反面で食べるまでの作業が煩雑でした。しかし1970年代後半、長野県のお惣菜屋さんが手軽にのりを巻ける画期的なパッケージを考案。このパッケージに目をつけた問屋が実用化し、大人気を博しました。このヒットを受け1980年代にはコンビニ各社がパッケージを開発し、現在の形式になりました。またこのパッケージは家庭用にも普及し「家庭で作るおにぎり=しっとりのり」というこれまでの常識を覆し、しっとり派とパリッと派を分ける一助になったと考えられます。
おにぎりの起源
おにぎりの起源は、平安時代の「頓食」(とんじき)という食べ物と考えられています。現在のようにおにぎりにのりが巻かれ始めたのが、加工された四角い板のりが「浅草海苔」などの名称で一般に普及した江戸時代中期、元禄の頃です。
のりは、栄養が豊富でかつ、手にご飯がつかないという便利さも相まって、おにぎりにのりを巻く習慣が根付きました。江戸時代は、携行食として重宝されていました。
現在では、携行食という概念がほとんどなく、日常的に食す一般食として普及しています。
おにぎりとおむすびの呼び名の違い
おにぎりとおむすびの呼び名の違いは諸説あり、特定することは難しいです。日本の大部分で「おにぎり」と呼ぶのに対して、関東~東海道にかけては「おむすび」と呼ばれています。しかし、東京都と神奈川県では「おにぎり」と呼ぶケースが多いです。また、「おにぎり」と呼ぶ大手コンビニチェーンもあれば、店舗数が多いコンビニチェーンのように「おむすび」と呼ぶコンビニもあります。
日本全国で呼び方の地域差がありますが、それぞれの地域でもいくつもの呼び方が混在しているため、この部分で違うという点を特定することはできません。
おにぎりの「のり」のパリパリとしっとりの違い
現在、コンビニで販売しているおにぎりは「パリパリ」家庭で作るおにぎりは「しっとり」というケースが多いです。「パリパリ」と「しっとり」で何が違うかというと、栄養分などに違いはありません。違いが出るのは「食感」「色合い」「風味」の3点です。おにぎりを食べる直前に海苔を巻いたほうが、海苔本来の食感・色合い・風味を感じることができます。一般的におにぎりに使う海苔は「九州の有明産」手巻き寿司などに使う海苔は「瀬戸内産」の海苔が良いとされています。
おむすびとおにぎりの記念日
「おむすびの日」が1月17日。「おにぎりの日」は6月18日となっています。
記事注:本記事は、国語辞書・オンラインデータベース・書籍などの情報を調査・引用して再編集した情報です。歴史は諸説あるため、当サイトは確実な情報を特定することができていません。利用者様はその旨を踏まえた上で情報を活用してください。